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イミテーション

イミテーションが気になる。
批判ではなく、興味深いのである。

ヘルシンキからサンクトペテルブルクへ走る夜行列車のキャビンの内壁は、ハルニレ材のイミテーションのメラミン合板だった。通直かつ木目間隔の狭い美しい柾目で、斑点(放射状組織)も程よく上品に再現されていた。
シベリア鉄道では中国の会社が運営する列車に乗ったのだが、今度は砂壁風のイミテーションのメラミン合板。一部プリントが摩耗しているところもあったが、落ち着いた雰囲気であった。



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ところかわって北京の旧市街、区画ごとに灰色レンガの壁で囲まれた胡同(フートン)と呼ばれる住宅街。

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表面は灰色で極め込んであるものの、内部の見えないところに赤レンガを混ぜて使っているらしい。

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場所によっては、明らかに灰色に塗ってあることが分かるところや、モルタルにレンガを模した筋目を入れてあるところさえあった。

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表向き灰色レンガに統一することが、昔ながらの景観美を継承するための使命であるかのようだった。



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スウェーデンの伝統的な木造民家がしばしば赤茶色に塗られていることは、知っている方も多いかもしれない。塗料は銅山から産出された鉱石の残存物を原料とし、銅の他に酸化鉄、酸化ケイ素、亜鉛などの鉱物を含んでいて、防腐効果があるとされている。

けれど、それがもともと赤レンガのイミテーションとして都市部で流行したことがきっかけで全土に広まったということは、あまり知られていないと思う。
森林資源が豊富な一方、レンガの材料となる粘土があまり産出されぬ土地。

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しかし、今やスウェーデンの原風景に欠かせない赤茶色の家。
もはやイミテーションを超えて独特の美しさを確立している。
by tass-blog | 2012-06-26 23:18 | | Comments(0)

bas

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スツール bas (バース)


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伝統的民衆家具のオーソドックスな構造と抑えた造形。
小ぶりな座面はお尻を受け止める緩やかな二次曲面。
すくっと力強い四方転びの角脚。

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脚の角度にあわせて座部の側面も末広がりに。


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     <素材>
     クリ    
     
     <仕上げ>
     オイルフィニッシュ
  
     <サイズ>
     W330 / D243 / H435 (mm)
      (座面 W330 / D210)
               
     <価格>
     ¥29,400  (税込・送料別)
by tass-blog | 2012-06-14 06:28 | プロダクト 家具 | Comments(0)

kant

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スツール kant (カント)


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ペーパーコードの座。おなじみの伝統的な編み方。


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量感ではなく、矩形を強調した整然とした線と間の構成。


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とんぼ貫(脚貫をつなぐ貫)だけ丸棒にしてアクセントをつける。


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      <素材>
     ナラ ・ペーパーコード    
     
     <仕上げ>
     オイルフィニッシュ

     <サイズ>
     W430 / D270 / H435 (mm)
               
     <価格>
     ¥31,500  (税込・送料別)
by tass-blog | 2012-06-13 05:56 | プロダクト 家具 | Comments(0)

「旅する手仕事・北欧編」、終了しました

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ヒナタノオト で開かれていた 「旅する手仕事・北欧編」 は5月30日に終了いたしました。たくさんの方々の手に触れていただき、本当に嬉しかったです。気に入って、生活の仲間に加えていただいて、ありがとうございました!

そして私自身にも、これからの制作について深く考えるタイミングとなったような気がします。

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by tass-blog | 2012-06-02 23:26 | テキスタイル | Comments(0)

村の教会

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スウェーデン、アリングソースという町の郊外、小さな集落の木造教会。
溌剌とした色彩のコントラストが印象的で、どこまでも牧歌的。


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内壁面のペイントも魅力的。当初はもっと鮮やかだったに違いない。


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石材の乏しいスウェーデンでは、しばしばペイントによって木造物に石のイミテーションを施す。
それがまた、独特の牧歌性を表す。


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小さな窓から滲み入る光が抒情性を強調してくれる。


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連綿と続く人々の営みが、きっと教会の佇まいをつくりだしているのだと思う。
by tass-blog | 2012-06-02 01:47 | | Comments(0)