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家内制


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時折、夜なべをして内職に精を出すことがある。
キーホルダー貯金箱など小さな品の面取りやオイル塗装などの比較的軽い作業である。
家具はもちろんのこと、キーホルダーなんかにしても、面を取ったりオイルを塗ったりすると途端に製品らしくなる。
量産の仕事がひと段落すると、一品物を終えた時とはちょっと違う爽快感が得られる。同じものが整然と並んでいる様子がささやかながら壮観な気がするからだろうか。


by tass-blog | 2009-10-29 21:49 | 雑貨 | Comments(0)

ピンクの経糸

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sahanji+ さんにアドバイスしていただいて差し色としてのピンクに挑戦。去年のピンクは子供にねだられた桃色ホンワカピンクだったけれど、今年は少しオレンジがかった大人ピンクを生成と合わせて格子にしてみた。整経台(せいけいだい)に行儀よく並ぶ糸はいつ見てもきれいでホレボレする。

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整経台から下ろした経糸の中から織り上がる布をイメージするのは、玄人気分が味わえて楽しい。何より明るくて穏やかなピンクだからか気分もいい。

数日前に織り上がったミニマフラーの長さとフリンジについて思い悩み、家に帰る途中車を降りて sahanji+ 駆込寺で悩みを打ち明けてから、晴れ晴れと家に帰る。
家に着くと、子供が洗濯物たたみ&部屋の片づけをして、夫がオムライスカレーをつくっていてくれた。


by tass-blog | 2009-10-28 21:30 | テキスタイル | Comments(0)

ささやかな稜線、なにげない面一

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「なるべくデザインの作為が見えない、シンプルなもの」

それが頂いたご要望だった。
小机 Gunnar は、サイズからして子供の家具としても使用できるのだが、もともとは「ソファ脇に置いてちょっと書きものをするときに使う家具」としてご注文いただいた品を tass のオリジナル商品としたものである。


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シンプルという言葉はとても広い意味を含むもの。お客様のイメージに近づけるのは多少難儀したのだが、最終的にはご満足いただけたと自負している。


とりわけ留意したのは脚の付け根の幕板(まくいた)との接合部分。
まず脚にあらわれる稜線にこだわった。

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幕板と脚、それぞれの面を完全には連続はさせず、しかし連続性を感じさせる。
脚に幕板の余韻が差し込む風情をその稜線によって表したいと考えた。


一方、内側は外側や天板の形とリンクさせて曲面にし、より明快になるよう連続した面一(つらいち)とした。面一とは、接合部に段差を生じないことを言う。

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外側・内側とも至って簡潔な形状なのだが、鉋や小刀、彫刻刀などによる慎重な作業を必要とする。
形状のシンプルさと思考や加工のシンプルさは必ずしも一致しない。


by tass-blog | 2009-10-27 21:24 | 家具 | Comments(0)

冬じたく

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ウールのマフラーに気持ちが追われてて日々緊張気味。織りたいものが多いのに、少しずつしか織れない(ノ_・。)ノ
誰もせかしていないのに勝手に焦る癖をなくしたい。

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今日は寒くて足が冷える。織る時に使っているフエルトの靴を出したら埃をたくさん吸っていて、朝一番に手洗いをした。工房から見える富士山も青くなり、雪が積もった。

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by tass-blog | 2009-10-26 21:26 | テキスタイル | Comments(0)

pannkaka

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セカンドハンドのお店でHUSQVARNAの鋳鉄パンケーキ用フライパンを見つけて持ち帰った。

スウェーデンの中南部に位置するスモーランド地方は鋳物産業が伝統的に盛んで、夫が働いていた家具メーカーもあるHuskvarnaという町には、Husqvarna(ハスクバーナ)という大きなメーカーがあり、日本でもキルトや刺繍に強いミシンやバイク、チェーンソーなどで有名。


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何かイベントが欲しいと言ったら、パンカーカを焼いてくれた。スウェーデンのパンケーキはクレープのようなもので、この専用フライパン(lagg)で焼く。


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久しぶりに食べる懐かしの味。生クリームとチョコチップとコケモモジャムをつけて食べたけど、次回はアイスクリームとチョコレートソースも用意しておきたい!


by tass-blog | 2009-10-25 11:41 | 日々 | Comments(0)

質素で美しい幼稚園


当時、ぼくらはアーリングソースという町に住んでいた。スウェーデン南西部、第二の都市イェーテボリィから内陸へ45kmに位置する、人口2万人程の可愛らしい町。石畳を往来する人や車の気配が耳に心地いい街の中心部には、住人一人当たりの数が国内一といわれるカフェが並んでいる。

越してきて間もなく双子の娘を授かり、1年と数カ月が過ぎたその夏、ぼくたちは2つの幼稚園を見学に訪れた。1歳半を機に娘たちを通わせ始めることを考えていたのだ。
ひとつはモンテッソーリ系、もうひとつはシュタイナー系。資料を集めた中で興味をひかれたのがその二つだったからなのだが、白状すれば、ぼくはそれらの教育理念について全く知識がなかったし、今もほとんどない。
(ちなみにこれらは私立幼稚園だが保護者が負担する料金は公立の幼稚園と変わらない。また、保育園と幼稚園の区別もない。)

モンテッソーリの方は比較的町の中心地に近く、大きな公園の一画にあった。
そこは井戸水を飲用する療養施設として1820年代に建てられたという象牙色の木造建築。その中央の真っ白い扉を開けると、明らかに子供達の知的興奮を刺激するような空間が広がっていた。きれいに改装された広い部屋には、丁寧に作られたことがうかがえる玩具、教具類が豊かにそろい、慎重に配置されているようだった。形や色の要素が多様なのに、決して雑然とはせず、むしろ整っている印象だった。
異なる年齢の子どもでグループを作る、いわゆる縦割り教育も特徴的である。
「私たちはまず家族や友人について考え、町について学び、地域、国、そして世界へと視点を広げていきます。」
面接をして下さった園長先生は、活動的でカジュアルな服装を身にまとい、朗らかに頼もしく説明をしてくれた。様々な仕組みや仕掛けがひとつの秩序の中で調和しているかのようだった。

シュタイナーの方はある意味対照的だった。
園舎は伝統的木造民家で、インテリアも伝統的民衆家具で統一されていた。家も家具もじっくりと時間を蓄えている表情だった。屈託がなく、作為を感じさせない空間は、幼稚園とは思えぬほど静謐で、かつ家庭的に感じられた。窓からの光が安らかだった。
数少ない玩具はどれも木材やテキスタイルなどの天然素材を用い、色彩と造形を控えめにして素材感を生かしてあった。食事は菜食で有機栽培のものに限っていて、その日台所を覗くとひよこ豆のスープを作っていた。
「外で遊ぶことと生活のリズムを大切にすること以外、特別なことは何もしません。」
これほど穏やかに話をする女性をぼくは知らない。生成のワンピースと桜色のエプロンは共に麻製と思われ、先生によく似合っていた。
教育をあえてせず、子供たちのうちなる空想力を羽ばたかせる。そのためのもうひとつの家のようだった。

両者それぞれに感銘を受けたけれど、より感動させられたのは後者だった。
ぼくたち夫婦の母校であり理想郷であるカペラゴーデンの創設者、カール・マルムステンの思想にも共通するにおいがした。
少なくとも今のぼくたちにはこんな質素で美しい暮らしは実現できない。ならばこの子たちに一時でも体験させてやりたい。そう思った。

しかし、結果的にぼくの仕事の関係で別の土地に引っ越しすることになり、入園は果たせなかった。そして残念ながら新しい町には同様の幼稚園はなかった。



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妻の従姉妹はイギリスでシュタイナー教育を学び、現在、ここ静岡でその普及と実践の可能性を模索している。
ぼくも少しばかり木製遊具の制作を担当させていただいた。

シュタイナー幼児教育の会
日時:  毎月第3金曜日 10:00 ~ 12:00
会場:  あざれあ(静岡市駿河区馬渕)
会場代: 300円
対象:  どなたでも(子供連れ可)

シュタイナー幼児教育の内容を実践した「親子教室」
日時:  毎月第2火曜日・第4木曜日 10:00 ~ 12:00
会場:  北部生涯学習センター(静岡市葵区昭府)
参加費: 1回につき1,600円
対象:  2歳以上の子どもとその保護者

参加ご希望の方はtass遠藤までご連絡ください。
追って連絡先をお知らせいたします。


by tass-blog | 2009-10-24 17:05 | 日々 | Comments(0)

CINQオリジナル ウールのマット

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ベッドサイドに敷いたウールの花畑に朝の第1歩をふみ出して始める1日は、とても心地の良いものです。

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足の裏とは不思議なもので、「足の下にあるその物」がどの位の厚さなのかが、感覚的にわかるような気がします。だからマットを織る時には、足の裏がとらえるであろう感覚を想像しながら織っているのですが、今年のウールのマットは厚みを求めるあまり頑張りすぎて、固く織り上がってしまったかと少し不安でした。でも、水通しをしてみたら思い通りの優しい風合いが戻ってきて、嬉しかったです。

10月24日(土)~28日(水)の5日間、CINQ原宿店で「ウール展」が開催されます。
今年も、CINQオリジナルのウールのマットを参加させてい頂いております。


by tass-blog | 2009-10-21 20:55 | テキスタイル | Comments(0)

木材倉庫(小さな工房)

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もともと足の踏み場もなかった8坪の工房が、ついに木材倉庫と化した。
友人の紹介で、廃業した人が保有していた木材を格安で譲り受けた。10年近く放置してあったらしい。
ホワイトアッシュが1立米、ナラが0.5立米くらいだろうか。
嬉しい悲鳴ではあるが、なんとか仕事ができるように場所を作らなければ。


by tass-blog | 2009-10-20 21:51 | 日々 | Comments(0)

部屋づくり


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数えてみたら、ぼくはこれまでに13~4回ほど引越しを経験したことがあるらしい。
親元を離れ、転居を重ねるごとに“仮の住まい”という意識が強くなり、現在もその気持ちに変わりはない。
特にスウェーデンに渡ってからは、身に携えるものがより削ぎ落とされ、それは家族を持つことによって回復傾向にあるものの、やはりどちらかといえば殺風景で、あるもので取り繕ったインテリアの中で生活している。スウェーデンに住んでいた当時などは、友人が訪ねてくると家財の少なさに驚かれることがしばしばだった。
“染屋の白袴”とはよく言ったもので、家具屋もまた自宅のために家具を作っている暇などなかなかないのが実情なのだが、同時に、優れた制作者は優れた使用者であるべきだとも思っている。

今の住まいに越して一年以上が経ち、本日ようやく一棹の箪笥が我が家にやってきた。
十数年前に他界した妻の祖母のものを、実家から譲り受けたのである。
家具がひとつ収まると、部屋がより部屋らしく感じられる。

娘がせっせと拭き掃除を手伝ってくれた。


by tass-blog | 2009-10-19 06:40 | 日々 | Comments(0)

工房からの風をはじめて見る

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sahanji+さんに教えていただいて千葉で行われている「工房からの風」に日帰り旅行。
皆頑張ってるなぁ・・と、背筋が伸びる思いで帰宅。
来週からまた頑張ろう。

ニッケ鎮守の杜に入ったらカペラゴーデンの庭の匂いが少しして、ちょっと嬉しかった。


by tass-blog | 2009-10-17 21:53 | 日々 | Comments(0)