2009年 10月 27日 ( 1 )

ささやかな稜線、なにげない面一

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「なるべくデザインの作為が見えない、シンプルなもの」

それが頂いたご要望だった。
小机 Gunnar は、サイズからして子供の家具としても使用できるのだが、もともとは「ソファ脇に置いてちょっと書きものをするときに使う家具」としてご注文いただいた品を tass のオリジナル商品としたものである。


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シンプルという言葉はとても広い意味を含むもの。お客様のイメージに近づけるのは多少難儀したのだが、最終的にはご満足いただけたと自負している。


とりわけ留意したのは脚の付け根の幕板(まくいた)との接合部分。
まず脚にあらわれる稜線にこだわった。

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幕板と脚、それぞれの面を完全には連続はさせず、しかし連続性を感じさせる。
脚に幕板の余韻が差し込む風情をその稜線によって表したいと考えた。


一方、内側は外側や天板の形とリンクさせて曲面にし、より明快になるよう連続した面一(つらいち)とした。面一とは、接合部に段差を生じないことを言う。

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外側・内側とも至って簡潔な形状なのだが、鉋や小刀、彫刻刀などによる慎重な作業を必要とする。
形状のシンプルさと思考や加工のシンプルさは必ずしも一致しない。


by tass-blog | 2009-10-27 21:24 | 家具 | Comments(0)